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アルミ熱処理の冷却について

2012.07.26
アルミ熱処理の冷却について

鋼の熱処理の場合、高温になったものを水に入れて急冷することを「焼入れ」と言います。これは、マルテンサイトと呼ばれる硬い組織を得るための工程です。

アルミニウムの熱処理も、高温から一気に急冷しますが、鋼のように組織が変わるわけではなく、過飽和固溶体というものにするため、専門家は「焼入れ」とは呼ばないようです。

ただ、見た目の作業は同じですので、アルミニウムの場合も「焼入れ」と呼ぶ方がいらっしゃいます。一般的はそれで通じるので大丈夫です。

アルミニウムの場合には、「焼入れ」ではなく「溶体化処理」と呼ばれ、時効析出処理の前処理として行われます。

また、油・溶融ソルト・溶融金属・ガスなどの冷却剤も使用せず、添加剤なども入れない普通の水を使用して冷却を行います。

弊社では、第一工場は井戸水、第二工場は水道水を使用しています。

見た目は井戸水は少し濁っていますが、冷却や製品の汚れには問題ありません。

ポンプで汲み上げているために、水槽の温度を下げるときには大量の水を注入することができる利点があります。水槽を温めるときにはシースヒーターを使用しています。

アルミニウムの水冷却は、材質や形状などにより水温をコントロールして最適な条件で行なっています。

ご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。