2021.01.27
社内研修
弊社では、社内の勉強会を毎週行っています。
また、アルミニウムの熱処理に対する技量はISO9001の運用の中で「力量」として各自の表を作成しています。
それとは別に、社内研修としていくつかの体験をすることがあります。
たとえば、ナベに水を入れてコンロに置き、温度計で測定します。
そのときに、「98℃で止める」ということや「90℃で3分間保持する」というような事を行います。
これは、製品の温度をコントロールするために熱処理炉の温度設定や操作をどのようにするかという理解に繋がります。
また、これをサラダ油にしてみると非常に面白いです。もし今までに油を温めた事がない人ですと、うまくできないと思います。
弊社の大型炉にアルミ製品を満載で入れると、それなりに温度コントロールが難しくなります。
火加減は目標温度に達してから調整すると遅くなります。タイミング的には「早め」で行う必要があります。
それらを経験するために、水と温度計を使って社内研修を行うのは手軽に短時間で出来るので便利です。
アルミニウム熱処理のプロフェッショナルな全メンバーで、みなさまからのご依頼をお待ちしております。
2021.01.20
アルミ熱処理の実体温度測定について
アルミニウムの熱処理において、実際の製品の温度を測定するために実体温度測定というものを行うことがあります。
熱電対と呼ばれる温度センサーを製品に直接つなぐことで、熱処理中の製品自体の温度を測定・記録します。
通常は製品に穴を空けて、温度センサーを差し込むだけでいいのですが、薄板などの場合には差し込むことが出来ないため穴を空けてリベットなどを使用し固定することもあります。
取り付けた温度センサーの先端部分が空気に触れている状態ですと、炉内の空気の温度を測定していることになってしまいますので、工夫をして取り付けをします。
大きな製品では、何箇所も測定することがあります。
また、小さな製品で1回の処理数が多い場合などは、温度のバラツキを確認するために12点ぐらいの場所を選んで測定を行います。
測定場所、測定数についてはお客様とご相談させていただいております。
アルミニウムの熱処理についてのご質問等は、いつでもお受けしておりますので、お気軽にご連絡をいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
2021.01.07
本年も宜しくお願い致します。
2021.01.06
昇温時間について
アルミニウムの熱処理を行う時に、昇温時間を気にされる事があります。
たとえば、目的の温度が500℃の場合に、そこに到達するために1時間以内とするか、あるいは5時間かかっても良いのかどうかというご質問をいただく事もあります。
その場合、たとえば氷を作る時には、水は0℃以下にならないと凍りません。0℃まで水の温度を下げていく時に、早く下げてもゆっくり下げても、変化は0℃から始まります。つまり、「変化点」というものがありますので、そこに到達するまでの時間は関係ありません。
ただ、製品のバラツキという点で考えたときには、ゆっくり温度を上げるほうが全体的に均一になっていきます。早く温度を上げるということは、その周りの空気の温度を高く設定するため、周囲の温度と中の温度の差が生まれます。
例えば、沸騰しているお湯の中に豆腐を入れたときには、周囲はすぐに温度が上がりますが中の方は冷たいままだったりします。
これを、水の中に入れてから沸騰させたときには、おそらく水が沸騰するころには外も中も同じような温度になっていると考えられます。
また、例えば熱処理の業者を変更するとか設備の変更があった時に、「以前とまったく同じ製品を作りたい」という場合には昇温時間をコントルールする場合もあります。
組織の面で何か微妙に違う場合もありますので、そのような考え方での熱処理を行う場合があります。
アルミニウムの熱処理に関しての疑問などがございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。