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炉内の熱風循環について

2015.10.14
炉内の熱風循環について

弊社のアルミニウムの熱処理炉は、炉内の空気を撹拌しています。「熱風循環」「熱風撹拌」等の呼び方がありますが、高温の炉内の空気の撹拌を行っています。

お風呂に入る時に、上の方が熱いと思ったら下の方は冷たかったということがあると思いますが、炉内も同様で、何もしていないと熱い空気が上に行き、冷たい空気は下に行くため、炉内の上下で温度差が出てきます。

ヒーターのスイッチを入れていると自然に炉内で対流は起こりますが、上下の温度差はかなりあります。

500℃の設定にしたときには、上部で500℃として、下部では200~300℃ぐらいだったりします。

それを、内部で空気を撹拌することにより、空炉で上下の温度差が3℃以内になるように炉の設計をして製作しています。

炉は自社で開発したものを使用していますので、過去の経験を活かした構造になっています。

500℃ぐらいの温度になりますと、空気の密度が低くなり(熱膨張し)、体積あたりの重さも軽くなります。

そのため、撹拌ファンも普通の扇風機のような形状ですと空気の静圧がないために炉内に製品がある状態ですとうまくいきません。

撹拌ファンの形状や回すスピードなども炉の構造上の重要な要素になります。

また、撹拌ファンを上に設置するか下にするかということもありますが、弊社はすべて上に取り付けてあります。

下の場合には、製品が落ちたり砂型鋳物の砂が落ちてきてしまうためにファンが壊れたりうまく回らなかったりすることがあります。

細かい網を張って予防することもありますが、その場合には風量が落ちてしまいます。

また、ベアリングに油をさしたり交換するなどのメンテナンスも大変です。

それらの理由から、ファンはすべて上部に設置をしております。

炉の構造は見学も出来ますので、ご要望があればご連絡をいただければと思います。

よろしくお願いいたします。