2011.08.26
実体測定について
弊社はアルミ熱処理の専門ですが、通常、他の金属等の熱処理も炉の中に製品を入れ、炉内の温度を測定して熱処理をしています。
ただ、炉内の温度と実際の製品の温度は「まったく同じ」というわけには行きませんので、「実体測定」と呼ばれる方法で調査をします。
それは、炉の中に入れる製品に穴をあけ、そこに温度測定用の熱電対の先端を入れて「製品の温度を直接測定する方法」です。
通常は、炉内の温度は「雰囲気温度」と呼ばれますが、雰囲気温度の方が先に上昇します。そして、雰囲気温度が温まってから製品の温度も上がっていき、最終的にはほぼ同じ温度になります。
その、温度が上がっていく様子を測定し、記録するのが実体測定になります。
どの場所を測定するか、炉内の何箇所を測定するか、についてはお客様と打ち合わせをいたします。
そして、その結果を見て量産時の温度設定を決めたり、硬さ測定用のサンプルの抜き出し場所を決めたりします。
硬さ測定に関しては、通常は温度が上がりにくかったりするような「温度条件の良くないところ」のサンプルを抽出します。量産のときには、その場所から取り出した製品の硬さが目的の硬さの範囲に入っていれば他の製品は大丈夫だろうという推測ができるからです。
アルミニウムの熱処理に関しては、色々なノウハウもございますので、相談等をいつでも受けております。
よろしくお願いいたします。