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アルミ熱処理における変形について

2012.03.01
アルミ熱処理における変形について

アルミニウムに限らず、高温での熱処理では変形が発生する場合があります。

変形の話でよく出てくる「経年変化」というのは、年月が経つうちに素材が安定した状態になっていく過程で起こる変形で、それを人工的に短時間で行う目的でT5処理を行う場合もあります。

目に見えるような大きな変形では無いのですが、精密な加工を行う製品では必要な工程です。

また、T4やT6処理のように500℃前後に加熱してから水冷する場合には、見てすぐにわかるぐらいに変形することがあります。

これはアルミ製品の形状にもよりますが、水冷による影響の場合と加熱による影響の2通りがあります。

そして、加熱中に加重がかかったために変形することもあります。これはだいたい510℃以上でアルミが柔らかくなってくる温度で発生します。

経年変化のための熱処理は、あえて変形を出すので良いのですが、T4やT6の変形に関しては、製品の並べ方を工夫することで変形を防止できる場合があります。

また、ハンマーなどで矯正をして修正できるものは叩いて直します。通常は水冷の直後に行います。

製品の並べ方に関してはノウハウもありますが、実際にやってみないとわかない場合もあります。

熱処理に関しての質問等はいつでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせをいただければと思いますのでよろしくお願いいたします。