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アルミ熱処理の硬さ試験の試料の厚さについて

2013.06.20
アルミ熱処理の硬さ試験の試料の厚さについて

アルミニウムの熱処理で、応力除去のみを目的とする場合を除くと、熱処理を行う前後で硬さの変化が起こります。

T6やT7では硬くなり、焼鈍を行うと柔らかくなります。

アルミ熱処理で行う硬さ試験の規格はロックウェルのHRBとブリネルのHB(10/500)になります。10/500というのは10mmの鋼球を500kgfの荷重をかけたという数字で、目的によって変更します。アルミニウムの熱処理の試験では10/500です。規定の保持時間は10~15秒です。

製品によって、あるいは社内規格によって試験方法を変える場合もありますが、過去データや社外へのデータ提出などを考えると一般的な測定方法を用いる方がスムーズです。

さて、その試験についてですが、試料を測定するときに水平な台に載せるなどの注意点もいくつかあります。試料の温度は10~35℃、台の上でガタツキがないこと、すでに測定した圧痕がある場合にはそれと離れた場所で測定するように具体的な距離も決まっています。

また、試料が薄い場合にも正確な測定結果は得られません。

ブリネルの場合にはだいたいHBで100のときには1.2ミリぐらい、HRBの場合は90ぐらいで1.2ミリです。これらは硬さによって最小厚さが決まっています。

ただ、実際に業務で行なっておりますと、やはり試料は10ミリ以上はあったほうが良いと思います。より正確に測定できるという感じです。アルミニウムの板などの熱処理を行う場合、可能であれば厚みが10ミリ以上の同じ材料で作られたテストピースなどを一緒に熱処理して、それを測定させていただきたいという希望をお伝えしております。

硬さ試験ついては、JISのZ2245を参照していただければ、より詳細な情報を得ることができます。

その他、アルミニウムの熱処理について何かご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。