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アルミニウムの熱処理における変形について

2014.12.11
アルミニウムの熱処理における変形について

アルミニウムの熱処理は色々な種類がありますが、「変形」に関してはどの熱処理方法でも変形の可能性があります。

厳密に言えば、「どれも必ず変形する」と言ってしまっても良いと思います。どちらかというと、「変形はするけれども許容範囲内」という感じでしょうか。寸法レベルで1/1,000以下という場合もありますので、製品によってはまったく問題が無いこともありますし、それだとNGということもあります。

また、例えば直径500mmの大きさの鍋のような形状のものを熱処理して直径が1mm歪むとNGという場合もあります。その変形の度合いは形状によって異なります。肉厚でリブが入っているものでも変形するときはしますが、どちらかというと変形しにくいタイプになります。

材質や製造方法によっても変形の度合いが変わりますが、どのようなものでも熱処理での変形は考慮したほうが良いと思います。

溶体化処理の場合は、高温の炉内での変形、急冷時の変形、時効硬化処理は内部応力の除去の過程での変形、焼きなまし(焼鈍)も内部応力の除去による変形があります。

したがって、変形を防ぐためには熱処理をするときの炉内への入れ方や温度管理などを考慮する必要があります。

場合によっては溶体化処理の直後にハンマーなどで矯正作業を行って正常な寸法に戻すことも行います。

アルミ熱処理に関するご質問等は、いつでも承っておりますので、お気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。