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焼きなましの保持時間について

2019.04.03
焼きなましの保持時間について

アルミニウム熱処理は、合金の硬さを硬くしたり柔らかくしたりすることが出来ます。

硬くする場合には、例えば3000系、5000系などは溶体化処理を行っても強度が増すことがないので行いません。

硬さを柔らかくするときには、例えば6000系のアルミ合金の場合には415℃で1~3時間ほど保持をしすれば大丈夫です。

規格では熱処理されたものは1時間の保持となっています。また、冷却速度については260℃までは毎時30℃以下の速度で行うことが望ましいと言われています。

実際に熱処理を行う場合は、炉の中の温度センサー(熱電対)で炉内の空気の温度(雰囲気温度)を測定しています。

そのため、実際の品物の温度とは差が出ているので、保持時間をもっと長めにします。

たとえば、炉の中の温度が415℃になっても品物の温度はまだ300℃ぐらいだったりします。

そのような理由で、保持時間は2~5時間程度になることがあります。製品が大きいほど長めの保持時間になります。

保持時間が長い分には問題がないので、なるべく余裕をみて温度設定をします。

ただ、あまり長く熱処理をしても経費がよけいにかかってしまいますので、それらを考慮しながら熱処理を行っています。

アルミ熱処理について不明な点などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせをいただけますと幸いです。