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アルミニウムの腐食について

2025.09.17
アルミニウムの腐食について

先日、アルミニウムの腐食についてのご質問をいただきました。

「錆びた鉄と触れた状態だとサビが移るか?」

ということです。

結論から言いますと、鉄のサビがくっつくことはありますが、それによってアルミが鉄のように錆びることはありません。

アルミニウムの場合は大気中で酸素に触れると酸化しますが、そのときに不動態皮膜という無色透明の膜が張られるので、鉄や銅のような色にはなりません。

ただ、表面に鉄のサビが付着すると汚れとして表面に付いて取れにくくなったりします。

たとえば2000系や6000系の合金で表面がバフがけされているようなツルツルの面になっていると汚れは付きにくく落ちやすくなります。

また、鋳造品などは表面が凸凹でガスによる気泡があるので汚れが付きやすく取れにくい場合があります。

アルミ鋳物を屋外に出しておいて雨に濡れると黒くなりますが、あれはサビではなくて汚れになります。汚れは表面から中に入っていくので落ちにくくなります。

弊社では、アルミニウムは屋外に保管せずに屋内保管にしています。一時的にトラックからの積み下ろしで屋外に置くことはありますが、雨の日はシートやビニール袋をかけてトラックへの積み下ろしを行います。

お客さま次第ですが、小雨のときに小さな製品をお客さまの乗用車に手積みすることはあります。

それと、海水や酸、アルカリに長時間触れていると酸化被膜が壊れて腐食することがあります。アルミの表面に白い粉のようなものが付いた感じになったりします。

いずれにせよ、アルミニウムは切断したときでも瞬間的に酸化被膜が付きますので、耐食性が高い性質を持っています。

アルミニウムの熱処理に関するご質問はいつでも無料で受け付けていますので、お気軽にご相談いただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。

(記事作成:森)