2022.05.25
アルミニウム熱処理のご相談をいただきました。
先日、アルミニウム製品の試作品を何度か、ご依頼いただいているお客様からアルミニウム製品の熱処理についてのご相談をいただきました。
「T6熱処理の溶体化処理の温度条件は同じで、時効硬化処理の温度条件も同じだけど処理時間が数パターンある。製品は、とても小さく少量なんだけど、1回ずつの処理になるよね?そうなると納品まで日数もかかるよね?全部をまとめて熱処理して時効硬化処理の途中でそれぞれを取り出すなんて事は難しいよね?」とご相談をいただきました。
製品が大きくて重量のある物や数量が多く取り出せないような場合もございますが、製品が小さく少量の場合は途中で取り出す事が可能です。T6・T5・アニール・焼鈍処理で可能になります。お客様に途中で取り出せる事を伝えた所、とても喜んでいただけました。早速、先日、熱処理をさせていただき、無事に納品させていただきました。
これからもお客様のどんなご要望にも添えられるよう、努めてまいります。アルミニウム熱処理でお困りの事などございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
2022.05.11
6063アルミ合金について
先日、A6063の熱処理についてお問い合わせがありましたので、今回はA6063材の特徴を説明したいと思います。
このA6063は何に使われているかと言いますと、高い耐食性と複雑な断面形状を作りだすことが可能なことから、主にアルミサッシをはじめとする建築物の内外装用材としてよく使用され、汎用性がありますので、色々な製品に使われているようです。
A6063はアルミにマグネシウムとシリコンを多めに添加した合金で加工性と耐食性の高さが特徴です。
加工性では、押出加工性が良いため、高密度かつ高品質な製品を作ることができます。
また耐食性では、アルミニウムが酸素と結びつきやすい性質を持っていて、アルミの表面に酸化膜ができます。
この膜によって腐食から守られ高い耐食性を維持しています。
また、アルミの純度が高いものほど、均一な酸化膜を作ることができます。
ただし、熔接には注意が必要です、表面を覆っている酸化膜が原因で十分な強度で熔接されない場合があります。
仮に表面に付着した酸化膜を除去せずに熔接すると溶解池表面に膜が浮いたり、膜の巻き込みが生じ、熔接性が悪くなります。
加えて、アルミの長所である熱伝導性の関係で、溶接箇所だけでなく周辺部位まで熱で強度が低下してしまいます。
A6063を熔接する場合にはビス、リベット、ボルト結合による構造組み立てが行われる傾向にあるようです。
アルミ全般的について何かご質問などございましたらお気軽にご連絡いただければ幸いです。
2022.04.27
T4、T6、T7の違いについての動画を公開しました。
アルミニウム合金の熱処理には色々な種類があります。
その中でも代表的な「硬くする」という熱処理について解説しました。
2022.04.20
ゴールデンウィークのお休みについて
ゴールデンウイークの営業日についてお知らせをいたします。
弊社の社内カレンダーでは、5月1日(日)から5月5日(木)まではお休みになっております。
その期間内で、お急ぎのアルミ熱処理がある場合には、あらかじめご連絡をいただければ対応できるようにしたいと思っておりますので、お知らせいただければ幸いです。
また、4月29日(金)と4月30日(土)は営業日となっておりますが、仕事量によっては、早上がりやお休みになる場合もございます。
休み期間中の納品や引き取りにつきましても、ご要望などございましたらお気軽にご連絡いただければ幸いです。
アルミ熱処理のご相談もご連絡お待ちしております。
宜しくお願い致します。
2022.04.13
矯正作業について
アルミニウムの熱処理では、矯正作業が必要になる製品があります。
矯正作業は、溶体化処理から水冷後に行います。
頻度は少ないですが、T5処理後に行う製品もあります。
定盤の上で、ガタツキや寸法などを確認しながら、プラスチックハンマーや油圧機器を使用して修正する作業です。
弊社では、水冷後だいたい4時間以内に矯正作業を終わらせるように作業予定を組みます。
それ以上時間が経過してしまうと、製品の硬さ増して修正がやりにくくなったり、割れてしまう事がありますので4時間以内で終わらせるように作業を行います。
アルミニウム熱処理、矯正作業などご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。


