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アルミ熱処理の製品の温度のバラツキについて

2013.12.19
アルミ熱処理の製品の温度のバラツキについて

アルミニウムの熱処理に使用する加熱炉の温度制御は、通常はその中で暖められた空気の温度を測定して行います。

そのため、実際の製品の温度とは異なります。製品よりも空気が先に暖められた状態です。ある程度の時間が過ぎると空気と製品の温度は同じになります。

そして、合計で1トンぐらいの製品を1度に熱処理する場合には、上部・下部、外側・内側の温度のバラツキや昇温時間の誤差なども発生します。

例えば、製品を1,000個熱処理する場合、一個ずつ熱処理する場合には、すべての熱処理がほぼ同じ条件になりますが、それを1度に熱処理する場合には加熱時に誤差が生じます。「ほぼ」というのは、測定機器の誤差や室温、昇温時間の誤差などがあるので正確に同じにはならないためです。ただ、通常は許容される誤差の中に入ります。

そのようなわけで、熱処理のコストを考えた場合には、1度の処理量が少なければ一定の品質が確保されますが、処理量が多ければ多いほど安価なりますので、品質とコストの兼ね合いからベストの熱処理方法を考える必要があります。

1度に熱処理をする数量を増やす場合には、炉の中にどのように製品を入れるかを考えて、製品ごとに検討していきます。特に炉内の空気の循環をどのようにするかが重要です。「熱風循環ファン」と呼んでいるファンにより炉内の空気を撹拌していますが、製品の並べ方によってうまく空気が回らない場合が出てきます。

熱処理の成功のキモの部分でもありますので、それについての弊社のノウハウを活かしながら作業を行っております。また、人材の育成にも力を入れています。

アルミ熱処理についての御質問等は、いつでもお気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。