大物のアルミ鋳物の熱処理

弊社では、大型のアルミ鋳物の熱処理が可能な、有効寸法が巾2,000×高さ1,500×奥行き3,500の電気炉を設備しております。

Ｔ４、Ｔ５、Ｔ６などのアルミ熱処理をすることができます。

水槽はW3,000×H2,450×L4,800mmで、容積は約１４立方メートルです。

炉から出すときにはモーターで台車を動かしますので、焼入れ遅れの時間が３０秒以内というのは難しいのですが、大型鋳物の場合には温度も冷めにくいために通常通りの硬さになります。

クレーンの関係で重量は２トンまでとなります。

また、小型の電気炉もございますので、アルミニウムの製品に適した熱処理方法を選ぶことが可能です。

材質によっては他社の製品と一緒に熱処理を行うことも可能ですので、そのときには費用も安くできます。

お気軽にお問い合わせをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

今週はアルミ鋳物の砂焼きの見積依頼がありました。

通常は、490℃ぐらいで数時間焼くことでシェルモールドの中子（なかご）を取り除くことができます。

場合によっては、短時間で大丈夫なものもありますし、時間を長くしてもうまくできないものもあります。

また、砂焼きとＴ６処理を連続して行うこともあります。

砂の種類や製品の形状により、温度条件なども異なりますので、特にデータが無い場合には試験的にいくつかをやってみることも可能です。

アルミニウム製品の熱処理に関して、何かご質問等がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

お客様から、「特急でお願いします。」という連絡をいただくことがあります。

弊社の場合には、アルミ鋳物・ダイキャスト・鍛造品・低圧鋳造品・ビレットなど、様々な熱処理品を扱っておりますので、他の製品と一緒に電気炉に入れることができれば早く、安く対応することが可能です。

また、あらかじめ時間を言っておいていただければ、その時間に炉の温度を温めて待っていることもあります。

T5の熱処理で午前中に持ち込んでいただいて夕方に出荷することもあります。

もう１５年ぐらい前になるでしょうか、なるべく在庫を持たない製造のやり方が浸透してきてからは、短納期が当たり前のようになってきました。

予定を立てて熱処理をするようにしますと、T6の熱処理も翌日に出荷可能です。電気炉の台数も余裕がありますので、ぜひ相談していただければと思います。

「炉の使用予約」や「急ぎの熱処理」については特に別料金はいただいておりません。ただ、少量の場合で単独の熱処理の場合には金額についてご相談させていただいております。

きのうは、２０センチ角ぐらいの砂型鋳物を２個だけ急ぎでやって欲しいと言われまして、たまたま同じ材質の熱処理があったので一緒にすることができました。とても喜んでいただけました。

同じ材質でも、１回の熱処理の数量や詰め方などが決まっているものに関しては他メーカー様の製品と一緒に熱処理をすることはできませんが、温度条件が満たされていれば良いという熱処理製品もけっこうありますので、納期等について相談していただければ幸いです。

先週、今週とA6063のＴ６依頼がありました。

通常はA6061のＴ６は多くありますが、A6063は最近はあまり多くありませんでした。

アルミニウムの材料の記号としては数字は近いのですが、熱処理温度は少し違います。A6063はA6061と比べますと溶体化処理の温度は低め、時効硬化処理の温度は高めになります。

アルミニウムの熱処理の標準的温度条件が書かれた技術資料などには、溶体化処理の保持時間については書かれていないことが多くあります。それは、どちらかというと多少時間が長くなっても特に問題は生じないためだろうと思われます。

しかし、時効硬化処理の場合には保持時間が変わると素材の特性が変わってしまいますので、必ず記載されています。

熱処理の場合、「硬さ」そのものを求めるよりも「引っ張り強さ」や「伸び」など他の特性が重要だったりしますので、それぞれの製品の目的にあった材料選びと熱処理条件選びが重要になってきます。

通常の場合には、そこまで考えなくても素材ごとに硬さの規格がありますので、その規格になるように熱処理をして納品いたします。

１個、２個の少量でも熱処理は可能ですので、お気軽にお問い合わせをいただければと思います。

よろしくお願いいたします。