2025.07.02
測定機器について
アルミニウムの熱処理において、測定機器とは温度管理・時間管理・硬さの測定・矯正作業における寸法の測定があります。
温度管理は、熱処理炉内温度を測定する熱電対、温調計によっておこなわれ記録計に記録されます。
正確に温度が測定され、それによって設定温度に保持されるようにコントロールされる必要がある為、その記録にも正確さが要求されます。
硬さ測定についても、測定機器(ロックウェル・ブリネル)が正確でなければ、熱処理をおこなった製品の合否判定が間違った結果になってしまいます。
それぞれの測定機器は、決まった周期で点検・調整・校正がおこなわれています。
定期的に測定機器をチェックすることで、精度の高い熱処理をおこなうことが出来ると考えております。
アルミニウムの熱処理について、ご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成 横田)
2025.06.25
焼鈍処理について
ここの所、「焼鈍処理」のお問合せが増えております。
焼鈍処理は、「焼きなまし」や「O材処理」とも言われております。
材質によって異なりますが、「345~415℃」くらいの温度で熱処理を行います。熱処理を行う事で硬さが柔らかくなります。その他、応力除去もされるので加工前に焼鈍処理を行い、製品を柔らかくする目的などで熱処理を行うお客様が多いです。
お問合せをいただいたお客様も曲げ加工を行うと割れてしまうそうでご相談をいただきました。そこで345℃で熱処理を行う材質でしたが、柔らかすぎても駄目という事で何回か様々な温度でテストを行い、最適な温度が決まり、量産をさせていただく事になりました。
お客様指定の温度条件がある場合には、その温度で熱処理をさせていただきます。焼鈍処理を行い、お客様で加工していただいた後に強度アップの為のT4・T6熱処理を行う事も可能です。
アルミニウム熱処理でお困りな事がございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
(記事作成 堀越)
2025.06.18
実体(実態)測定の試験について
アルミニウムの熱処理を行うときに、実際に製品の温度がどうなっているのかを調査するために実体(実態)測定を行います。
通常の熱処理では、製品ではなく炉内の空気の温度を測定していますので、その炉内温度と製品の温度はずれが生じます。
たとえば、鍋に水を入れて豆腐を温める場合、お湯の温度と豆腐の温度が完全に一致しているかどうかを考えます。
水の中に豆腐を入れて、ゆっくりと温めていくと、水と豆腐の温度はだいたい同じになります。
しかし、強火で一気に加熱すると、水は沸騰していても豆腐の中心部は90℃ぐらいだったりします。
これは、豆腐を直接加熱するわけではなく、水を加熱することによって豆腐を温めていることが主な理由です。
これと同様に、アルミニウムの熱処理を行うときも、炉内の空気が先に温まって、そのあとで製品の温度が温まっていくということになります。
それなので、実際にアルミニウムの製品に穴を開けて、そこに熱電対を入れて製品の温度を測ります。
それによって、炉内の空気の温度との差を確認することが出来ます。
また、炉の中に入れた製品も、場所によっては温度が上がりにくい場所があるため、場所による温度のバラツキを確認します。
温度のバラツキについては、製品の詰め方を変えて対処します。長い時間をかけて熱処理を行えば均等になりますので、焼鈍など長時間の加熱でも問題がない製品はそれでも良いのですが、その場合にはランニングコストが上昇します。
アルミニウムの熱処理を行う場合には、高品質と同時にコストについても考慮しながら作業を進めています。
アルミ熱処理についてのご質問等は、いつでもお気軽にご連絡をいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成:森)
2025.06.11
作業の立ち合いについて
アルミニウムの熱処理のご依頼をうけて、お客様から「実際に熱処理するところを見せてほしい」・「矯正作業に立ち会いたい」等のご要望がよくあります。
その場合には、事前に熱処理をおこなう日程について打合せをおこない、日時・時間を決めて作業をいたしております。
矯正作業の立ち合いの場合には、溶体化処理の直後におこなう為、お客様の来社される時間に合わせて炉から出るように作業予定を立てます。
また、お客様自身で矯正作業をおこないたいというご要望にも喜んで対応させていただいております。
熱処理治具への製品を詰める際に一緒に詰めたい、硬さ測定など立ち合いに関しても、もちろん大丈夫です。
立ち合いについては、量産前の試作時のご希望が多いですが、すでに量産している製品の熱処理作業や矯正作業を見てみたい場合等でもお気軽にご連絡いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成 横田)
2025.06.04
雨の日の配送について
もうすぐ梅雨の時期になり、雨の日が多くなります。
雨の日は、お客様からお預かりした大切なアルミニウム製品を濡らさぬように気をつけながら作業をしております。
弊社では、配送時のトラックでの積み下ろしの際には、パレットや網パレットに大きな袋(ガゼット袋)を被せております。被せるだけですと、フォークリフトで移動中に風でめくれてしまう為、場合によっては袋の下を縛るか、ラップを巻いてめくれないようにしております。
ゲリラ豪雨のような大雨の時に、お客様が製品をお持ちした際は、工場内にトラックを入れていただき、そこで積み下ろし作業を行う事もございます。荷台にシートをかけるのをお手伝いさせていただく事もございます。
アルミニウム製品は、水に濡れてしまうと腐食して白く粉をふいたり、黒く変色してしまいますので雨の日はいつも以上に気をつけなければなりません。
配送に関しては、自社便だけではなく、運送業者様へほぼ毎日依頼させていただいております。その際も自社便同様に気をつけております。
アルミニウム製品の熱処理など、お困りな事などございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
(記事作成 堀越)