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実体温度測定について

2017.03.29
実体温度測定について

弊社では、アルミニウムの熱処理をおこなっていますが、例えば、雰囲気温度で熱処理をする場合には、500℃で3時間と電気炉の保持タイマーを設定します。

この場合、炉の中の温度分布にはバラツキがありますので、雰囲気温度が500℃に達した時点でも、実際の製品(実体)の温度はまだ400℃だったりする事もあります。

実際の熱処理では製品の温度管理が重要ですので、雰囲気温度よりも実体温度を中心に考えていきます。

実体温度測定では、製品に熱電対を取り付けて熱処理を行い、炉内の製品の温度がどのようになっているかを調査します。

製品の形状や詰め方にもよりますが、だいたい500℃に達するのに、炉の中の場所によって1時間半から2時間くらいの時間差があります。

そのため、例えば実体で500℃で3時間保持という規格の場合には、電気炉の保持時間は4時間から6時間の設定になることがあります。

もちろん、弊社だけですべてを決めるのではなく、お客様の要望を第一にしておりますので、何かご相談等がございましたら、いつでもお問い合せいただければと思います。

 

 

 

 

2017.03.22
溶体化処理の水温について

アルミニウムの熱処理の溶体化処理の水冷は、500℃ぐらいの高温から一気に水冷却を行う作業です。

その時に、材質や製品の形状によっては割れが発生したり変形する事があります。T6処理の冷却を水の代わりに風を使って行う製品もあります。

風冷却の場合、冷却スピードは水に比べて落ちるため硬さは出にくいのですが、変形は少なくなります。

弊社の水温は、だいたい40℃前後です。次に入れる製品によって、水温を下げる時には水を足し、水温を上げる時にはヒーターで温めています。お客様によっては、冷却の際の温度が50℃以下や逆に50℃以上という指定の場合もあります。

水温の管理ですが、水槽の温度を測定し、工場の壁に大きく表示しています.

アルミニウムの熱処理において、水温や水冷却の方法は製品の品質にとても重要です。

アルミニウムの熱処理についてご不明な点などございましたらいつでもお問い合わせいただければ幸いです。

宜しくお願い致します。

2017.03.15
工程監査について

弊社では、アルミニウムの熱処理をメーカー様から委託されておりますので、色々なお客様が監査にいらっしゃいます。

量産に限らず、少量であっても、熱処理は品質に重大な影響がある工程ですので、監査が必要な場合には、是非ご来社いただければと思います。

弊社は昨年末にISO9001:2008から2015への移行審査を受け、認証を取得いたしました。ですので今まで通り、どのような管理でどのように熱処理を行うかという事につきまして、文書の提出や説明も行なっております。

工程監査は、メーカー様の独自のチェック項目で監査される場合もございます。また、直接来社される場合と、チェック項目の用紙を弊社で記入して提出する場合もあります。殆んどが、弊社にて事前に自主監査を行い、その資料に沿って監査を実施していただく形になりますが、お客様の要望に応じてどのようなケースでも対応させていただいております。

工程監査について、ご不明な事がございましたら、いつでもお問い合わせをいただければ幸いです。

宜しくお願いいたします。

 

2017.03.08
溶体化処理の保持時間について

アルミニウムの熱処理の資料を見てみますと、最近は溶体化処理の材質別の温度の記載はあるものの保持時間に関する記載は無いものが多くなっているようです。

時効硬化処理については温度も保持時間も記載されています。

溶体化処理の保持時間については、例えばAC4Cは約8時間という資料がありますが、お客様によっては3~4時間の保持時間を希望される場合があります。

また9時間保持するとどうなるかという質問をうける事もあります。製品への影響はほとんどありませんが、コスト面で高くなります。

時効硬化処理については、保持時間が短いと十分な硬さが得られなかったり、逆に長い場合には過時効になってしまいますので、製品の硬度が低下します。

お客様ごとの製品の仕様によって要望がある場合には、柔軟に対応させていただいておりますので、お気軽にご相談をいただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。

2017.03.01
溶体化処理の焼入れ遅れについて

溶体化処理の焼入れ遅れについて解説を作りました。