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溶体化処理の水冷について

2013.09.26
溶体化処理の水冷について

アルミニウム合金の溶体化処理は、加熱することで例えばCu(銅)などを均一に溶けこませた状態で一気に冷却する熱処理です。

加熱されることによってアルミニウムの結晶格子にCuなどの添加原子が入り込んだ状態になったときに急冷すると、その状態を維持することができます。そして、それは固溶体と呼ばれますが、その状態で時効処理を行うことで化合物が析出されます。

つまり、溶体化処理は「温度」と「保持時間」、そして「急冷」ということがとても大事になります。

急冷するときには、通常は「水」を使いますが、水の量が少ないと急冷にならない場合があるので注意が必要です。

また、製品の積み重ね方によっては内部まで水がまわらないために急冷にならない場合もあります。

溶体化処理で加熱するときには内部の温度分布に注意し、冷却するときには内部まで水がスムーズに行っているかを注意します。

実際には、製品に直接熱電対(温度センサー)を取り付けて状況を確認します。

弊社では、そのような確認試験も行い、溶体化処理の温度管理だけなく、水冷時の冷却に関しても考慮しながら熱処理を行っております。

2013.09.19
時効硬化について

時効は、金属材料が時間が経過するうちに変化することを指します。

通常、T6処理は例えば500℃に加熱して数時間その温度を保持し、そして水の中に入れて急冷した後に200℃前後の低い温度で加熱します。

その低い温度で加熱することを「人工時効硬化処理」と呼びます。

「人工」というのは機械で加熱するためで、大気中に放置する時効処理は「自然時効」と呼ばれます。

「人工時効硬化処理」は、その名の通り硬化します。自然時効の場合も、通常は硬さが増します。また、時効硬化のときには「経年変化」と呼ばれる現象が起こります。

また、人工時効硬化処理の場合は温度を加えすぎると「過時効」となり、硬さが低下します。(T7処理)

どのような熱処理を行うかは、製品の目的と材質により決定されます。アルミニウム合金によって、ある程度の温度と保持時間は決まっていますが、形状などによっても多少は異なります。

弊社では特に指定が無い場合には一般的なアルミニウム合金の熱処理を行いますが、ご要望等がございましたら温度や保持時間は変更可能です。電気炉の温度は柔軟に設定することができます。

アルミ熱処理に関して、何か不明な点などありましたら、お気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。

2013.09.12
表面と内部の硬さについて

アルミニウムの熱処理で、表面の硬さと内部の硬さの違いについて問い合わせを受けることがあります。

実際は、熱処理を行った製品を切断して直接硬さを測定すれば良いのですが、傾向としてどのような状態かといいますと、特に表面と内部で硬さの違いはありません。

もちろん、測定誤差がありますので、まったく同じ数値になるわけではないのですが、HBで言えば穴の大きさの違いは0.5ミリ以内という感じです。

どちらかと言うと、表面と内部というよりも湯口のあたりが少し硬さが柔らかめに出る製品があります。

T4、T5,T6,T7など色々な熱処理がありますが、弊社ではバンドソーの設備がありますので、アルミ製品を切断して内部の硬さの測定をすることも可能です。

量産の場合には、何箇所か測定してから通常の硬さ検査の場所を決めておく場合もあります。炉内からの抜き取り場所と、製品の硬さ測定の場所を決めておくことで、変化があったときに気づきやすくなります。

アルミニウムの熱処理についての御質問等は、いつでも受けておりますので、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

2013.09.05
矯正作業について

アルミ鋳物の熱処理で、途中で矯正作業を行うものがあります。

それは、溶体化処理から水冷後のタイミングで行います。

定盤の上でガタツキや寸法などを確認しながらハンマーや油圧機器で寸法を修正する作業です。

弊社では、水冷後にだいたい4時間以内で終わらせるようにしています。それ以上の時間が経過すると硬さが増してくるため、修正がやりにくくなったり割れたりすることがあります。

製品の形状によっては時間が経過しても大丈夫なものもありますが、通常は硬くなってしまいます。

そのため、作業は迅速に行なっています。

そして矯正が終わると、T6処理の製品は時効硬化処理の肯定へと移ります。

矯正作業などにつきましても、もし何かございましたら、お気軽にお問い合わせをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。