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測定機器について

2015.07.29
測定機器について

アルミニウムの熱処理において、測定機器は温度管理・時間管理・硬さ測定や、矯正作業における寸法の測定があります。

温度管理は、温度を測定するセンサー(熱電対:ねつでんつい)、温度計によって行われ、温度記録計に結果が記録されます。

正確に温度が測定され、それによって目的の温度に保たれるようにコントロールされる必要があり、その記録も正確さが要求されます。

硬さの測定についても、測定機器が正確な測定を出来なければ、製品の合否判定が間違った結果になります。

それぞれ、決まった周期で点検・検証・調整・校正が行われます。

特に、調整や校正が行われた場合には、それ以前の測定結果の数値の信頼度が下がりますので、いつ、どれぐらい校正されたかを記録しています。

現在のところ、温度の測定については500℃でも1℃ぐらいで、温度センサー(熱電対:ねつでんつい)の配線に使われる補償導線の誤差の範囲のようなものなので、特に製品への影響は大きくないと考えております。

硬さ試験機についても、週次点検で確認を行っていますが、正常に機能しています。

いずれにせよ、定期的に測定機器をチェックすることで、より精度の高いアルミ熱処理を行うことができると考えております。

その他、ご質問等がございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。

2015.07.22
アルミの熱処理による変形の違いについて

色々なところにアルミニウムは使われていますが、純アルミの状態で使われているもので身近なものとしては「1円玉」があります。

通常は、純アルミのままで使われることよりも、マンガン・シリコン・マグネシウム・銅などを混ぜあわせて「合金」と呼ばれる状態にして製品化します。

その混ぜ具合についてはJIS規格で決まっていて、合金の番号で識別されます。

そして、それぞれ鍛造に向いていたり鋳造に向いていたり、強度が高いなどの特徴を持っていて、一般的にはそれらの中から目的の製品の用途に合わせて選択されます。

アルミニウムの熱処理を行うときには、強度を増したり、柔らかくしたりと、その目的によって加熱温度などが変わってきます。

T4やT6と呼ばれる熱処理で行われる溶体化処理は、約500℃ぐらいまで製品の温度を上げ、そこから一気に水の中に入れて急冷を行います。

この溶体化処理は、製品によっては変形することがあります。

形状によっても変わりますが、同じような形状でも、材質や製品の作り方によっても変形の程度が変わります。

どちらかというと、鍛造品は変形が少なく、鋳造品は変形しやすい傾向があります。

鍛造品は密度が高いせいか、大きな品物でもほとんど変形が無い場合が多いようです。ただし、形状によってはやはり変形することがあります。

実際には、熱処理をやってみないとわからない場合が多いのですが、材質や製造方法によって変形の程度は違ってきます。

熱処理を行う場合には、事前に変形の可能性についてもご説明をさせていただいております。

ご不明な点などございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。

2015.07.15
3ゾーンによる温度制御

弊社のメインの炉は、円柱の形状になっています。

炉の中の構造は、内部の壁に保温材があり、その内側にヒーターが取り付けられています。

そして、そのヒーターの熱が直接製品に当たらないように、「マッフル」と呼ばれる円筒形の遮蔽板が置かれています。

そのヒーターは、上・中・下の3つの別配線になっていて、別々に温度制御を行っています。

それぞれのゾーンに熱電対(ねつでんつい:温度センサー)があり、設定温度に対してコントロールを行います。

例えば、製品を500℃に加熱する場合に、上部の温度が上がりにくい場合には、上部だけ501℃の設定にすることもあります。

通常は3ゾーンとも同じ温度設定で熱処理を行いますが、下段の温度が早く上がるため、下段のヒーターは早めに出力が弱まっていきます。

このように、3ゾーンによるコントールをすることで、より精度の高い均一な熱処理が可能となっています。

量産の場合には、常に同じ方法で熱処理を行うため、事前にこれらの設定を確認し、手順書を作成しております。

アルミニウムの熱処理に関してのご質問等はいつでも受けておりますので、お気軽にご連絡をいただければ幸いです。

2015.07.08
 製品の積み下ろしについて

弊社では、アルミニウムの熱処理をご依頼いただいた製品を自社トラックで引取・納品をする場合と、直接持ち込みをしていただく場合があります。

その場合、もしもトラックで製品をお持ちいただく場合、弊社のスタッフがフォークリフトにて製品の積み下ろしを行います。

特殊な載せ方や、ご自身で作業を行いたいという場合には、フォークリフトを使っていただくことも可能です。

その場合でも、雨が降っているときなどは製品が濡れないようにシートをかけるお手伝いなどをさせていただきます。

もし積み下ろしのご指示をいただけるのであれば、ご指示の通りに作業を行います。

早朝・夜間の場合には、事前にご連絡をいただければ対応いたします。

フォークリフトでの積み下ろしよりもクレーンでの積み下ろしの方が適している場合には、工場の中までトラックを入れていただき、そこで作業をすることができます。

色々な場合があると思いますが、どんなことでもご相談をいただければと思います。

お問い合わせは、メールや電話、FAXなどでいつでもお気軽にご連絡をいただければ幸いです。

2015.07.01
硬さと温度

今回は、以下の書籍からの抜粋です。

「硬さのおはなし」

日本規格協会 岩崎昌三 寺澤正男 共著

ここから引用—————————————–

なぜ軟らかくなるかということになりますと、(中略)原子核の回りを電子が回っていますが、温度を上げると原子に熱エネルギーを与えることになり、原子の回転半径が大きくなります。その結果、お互いの結合力も弱まりがちになりますし、隙間も大きくなりますので、外力に対する抵抗力も弱まりますから、硬さを測定すると低下します。

ここまで———————————————–

アルミニウムの熱処理において、強度を増すために行うT4、T6、T7の処理が終わった直後は、まだ製品が熱くなっています。

そのときに硬さの測定をした場合、冷却後に再び測定した数値よりも軟らかくなります。

T4の場合には室温にて時効硬化が進みますので、温度が下がったからといってすぐに硬さの測定をしても数時間後に測定すると測定値が違うということもありますが、その場合でもやはり、製品が熱いときに測定すると柔らかい数値となります。

そして、例えば硬さの規格がHBで70以上で上限が無い場合に、熱い時に測定して70以上の数値であれば、それよりも軟らかくなることは無いので合格品ということになります。

ただし、毎回の測定結果のデータを取る場合には、炉から出て何分後と決めるか、あるいはもっと正確に測定するときの製品の温度について規定を作った方が良いことになります。

弊社の場合には、硬さ測定を急ぐときにはワークを別の場所で扇風機で冷まして硬さを測定することがあります。基本的には40℃以下です。

これについては、お客様とご相談をして行います。弊社では基本的に常温に近いところまで冷めてから硬さ測定を行います。

温度が高い時に硬さを測定するのは、大抵は納期が間に合わない場合で、製品の温度が高いと硬さの測定結果が高めに出るということについてご説明をさせていただくこともあります。

硬さ測定のタイミングや測定場所等は、基本的にはお客様に決めていただきますが、「おまかせで」というご依頼の場合には弊社で最適な方法で行います。

アルミニウムの熱処理についてのご質問は、どんなことでもお気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。