2018.05.16
矯正の基準書について
アルミニウムの熱処理を行う時に、溶体化処理で製品が変形する場合があります。
そのような時にはハンマーで矯正をして正しい寸法にしています。主に鍛造品よりも鋳造品の場合になります。
溶体化処理の時だけでなく、鋳造した製品を矯正して、それから焼戻しの熱処理だけを行う場合もあります。
矯正を行う場合には、「基準書」を確認しながら作業を行います。
「基準書」には、例えば定盤の上に製品を置いた時のスキマの基準がわかるようになっています。
具体的には、「どのスキマゲージを使うか」という事が記されています。
スキマの基準については仕様書や工程表などに記載するのですが、実際に作業を行う時には、「どのスキマゲージを使うのか」という事が記載されます。
製品の図に対して、「1ミリのスキマゲージ」や「2ミリのスキマゲージ」など、場所ごとに使うゲージが指示されています。
そして、そのスキマゲージが入らなければ「基準を満たしている」という作業のやり方になります。
本来は「スキマが1ミリ以内」という場合に、仕上げを0.5ミリにしてしまうと過剰品質で作業に時間がかかってしまうのですが、そのために0.5ミリのスキマゲージを入れて矯正のやりすぎを防ぐ確認をすると作業時間が増える原因となりますので、それについてはベテランスタッフにより最適な矯正を行うようにしております。
場合によっては、スムーズにピッタリと矯正できることもありますので、その場合にはそのような「できばえ」を目指して作業を行っております。
アルミニウムの製品の熱処理や矯正については、いつでも問い合わせを受けておりますので、お気軽にご連絡をいただけますと幸いです。