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硬さ試験機の誤差について

2012.08.24
硬さ試験機の誤差について

通常の使用では特に問題は無いのですが、例えばエックスバー管理図などを正確に作成したいという場合に、硬さ試験機の誤差について知っておく必要があるかもしれません。

硬さ試験機は、毎回まったく同じ数値が出るような精度では作られていません。また、弊社はアルミニウムを主に扱っていますが、同じ部品でも測定箇所によって変化が見られます。

硬さ試験機よりも、標準試験片や基準片と呼ばれる硬さ試験機の性能をチェックするためのものがありますが、その基準片は正確な数値が出る精度の良い物なので、それを測定して試験機の精度を確認します。

本来であれば製品を測定する直前に基準片を測定してチェックすべきですが、通常業務では許容範囲なので特に行うことはありません。

ブリネル式の場合には、厳密に言えば押し付ける硬球が微妙に変形することも考えられます。ただ、弊社では穴の大きさを測定するのは拡大鏡で、その目盛は0.5ミリ単位ですので、特にそこまでは考慮していません。

ロックウェルの場合は先端のダイヤモンド圧子と基準圧子との硬さの差を±0.8HRとしていますが、その辺りでも正確に言うと誤差が発生しています。

質量や寸法に関する誤差は製品の誤差ですが、アルミニウムの測定における誤差は試験機や拡大鏡によるものもあります。

通常は、例えばHB80?100のように合格品の硬さの範囲が広く規定されているので問題にはされません。

そしてエックスバー管理図で傾向管理も特に問題は無いと思います。

ただ、ひとつひとつの製品について、誤差がどの程度であるかはハッキリしておいた方が良い場合があります。

硬さについてなど、何かご質問等がございましたら遠慮なくお問い合わせいただければと思います。