TEL : 0276-86-6475
FAX : 0276-86-6583
群馬県邑楽郡
千代田町大字赤岩3296-1

硬さ測定について

2013.01.24
硬さ測定について

アルミニウムの熱処理でT4やT6、T7を行うと強度が増し、焼鈍を行うと柔らかくなります。

熱処理の目的は硬さそのものではなく、引張り強さなどの機械的性質だったりしますが、熱処理によって目的の硬さに変化したかどうかは硬さ測定を行なって判断します。

通常、アルミの熱処理の硬さ測定は、「ロックウェル式」と「ブリネル式」のどちらかを選んで行います。

選ぶ基準として特に明確にはなっていませんが、ブリネル式は直径約2ミリ、深さは1ミリ程度の穴が残ります。ロックウェル式はダイヤモンドの針で押した跡が残ります。

ロックウェル式は正確な数値が出にくいため、3回測定して平均値を求めます。ブリネル式は穴の直径を拡大鏡を使って測定しますが、人が測定するために若干の誤差が生じます。

硬さに関しては、現在の測定器ではこれ以上の精度の測定はできませんが、通常は要求される硬さの範囲がありますので、その範囲に入っているかどうかの判断は可能になっています。

熱処理後の製品を何箇所か測定してみますと、場所によって硬さの測定値も変わりますが、ある程度の範囲の中に収まります。通常、量産品に関しては測定する場所はいつも同じ場所を指定することになります。

また、温度が高いと柔らかい測定値になりますので、測定の温度条件についても決められています。

硬さ測定器の選び方は、鍛造品などの小さくて硬いものはロックウェル、鋳造品の大きなものはブリネル式で測定することが多くあります。

硬さの測定についてご質問等がございましたら、お気軽にご連絡をいただければ幸いです。