2013.03.07
溶体化処理時の水冷について
弊社では、アルミ熱処理の溶体化処理のときの水冷は、水槽内で上下に動かす作業をしています。
例えばアルミニウムの製品を1トンぐらいまとめてバスケットに入れたものを熱処理炉に入れて約500℃に加熱後保持した場合、炉から出して水槽に入れた時には、500℃になっているアルミ製品に触れた水は瞬間的に高温になるため、バスケットの内部までスムーズに水が入っていきません。
そのため、水槽内でバスケットを上下することで内部まで水が入り込んでいくようになります。
また、ただバスケットを水槽に入れただけですと、水槽内の水の上部と下部の温度差が大きくなった状態になりますので、バスケットを上下することで温度差が少なくなります。
また、バスケットの上下だけでなく、水槽内の撹拌(かくはん)には小型のスクリューを使用しています。
以前は水中ポンプを水槽の中に入れておいて、撹拌時にスイッチを入れていたのですが、メンテンナンスや撹拌の状況を考えてスクリューを使用することにいたしました。
水温に関しては、ご指定をいただいている製品に関しては冷水を加えたりヒーターで温めたりして規定の温度に調節しています。
水槽の管理や、水冷却の方法、水温についてもアルミニウムの熱処理では重要なポイントです。
アルミニウムの熱処理に関してのご質問等がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。