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アルミニウム熱処理の「特殊工程」について

2013.10.24
アルミニウム熱処理の「特殊工程」について

熱処理は、「特殊工程」と呼ばれることがあります。

「結果として得られる製品(3.4.2)の適合(3.6.1)が、容易に又は経済的に検証できないプロセスは、”特殊工程”(special process)と呼ばれることが多い。」(JIS Q 9000の3.4.1プロセスの注記3より

つまり、熱処理も適合についての検証が難しいために「特殊工程」として扱われる場合がほとんどです。

外見上の変化については、溶体化処理を行ったものは表面の色調に変化が見られますが、硬さが規格を満たしているかどうかは判断できません。しいて言えば、「熱は加えられたようだ。」という判断はできるかもしれません。

焼鈍(焼きなまし)も、表面に油がついているものは熱処理後に油が焼けた後がつきますが、上記と同様です。

そしてT5処理に関しては熱処理後も色の変化が無いので外観からは判断できません。

通常は、炉内の温度分布を調べてから製品を抜き取って検査を行い、その製品が合格であれば他の場所の製品も合格だと推測されますので、その方法で合否判断を行います。

検査については、硬さ測定や引張試験などの各種試験を行って検証します。これは、初期の数ロットの場合もありますし、毎回必ず行う場合もあります。それについては、お客様と相談をさせていただきながら決定していますが、通常は弊社の判断でアドバイスをさせていただいております。

「特殊工程」は、「適合」についてどのように判断するかの妥当性についての取り決めが大事ですので、それについてもご相談させていただければと思います。