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焼きなましの炉冷について

2014.07.10
焼きなましの炉冷について

焼きなましは、焼鈍(しょうどん)とも呼ばれ、歪み取りや応力除去と呼ばれる内部応力の除去や、硬さを柔らかくする軟化を目的に行います。

アルミニウムは合金の種類によって熱処理の温度が異なります。

また、その目的によって冷却方法も異なります。

加熱後にすぐに炉から取り出す場合と、炉の中でゆっくりと冷却する場合があります。

前者は主に歪み取り、後者は主に柔らかくすることを目的とします。もちろん、柔らかくなるときに歪みもなくなります。

炉の中での冷却に関しては、例えば2014,2017,2024,2219などは約410℃で2~3時間加熱保持した後、260℃の温度に下がるまでは炉の中に入れたままにしておきます。

また、その冷却速度はゆっくり行うことが推奨されます。

冷却速度の目安としては、1時間に30℃以下となります。つまり、410℃が最初の1時間で410~380℃の範囲になるようなスピードです。

炉の中に入れる量により、このコントールは手動で行う場合があります。少量の場合は炉内の温度が下がるスピードが速くなるため、場合によってはヒーターで加熱しながら冷却をする場合があります。

また、炉内に数百キロのアルミニウムを入れた場合には冷却スピードが極端にゆっくりになるため、少し扉を開けるなどの工夫も必要です。

製品の形状や量などによって、常に最適な熱処理を行っています。

熱処理に関するお問い合せは、いつでもお気軽にご連絡をいただければ幸いです。