TEL : 0276-86-6475
FAX : 0276-86-6583
群馬県邑楽郡
千代田町大字赤岩3296-1

時効処理の種類について

2014.12.04
時効処理の種類について

アルミニウムの熱処理で、溶体化処理を行った後に時効処理が行われます。正確に言うと、溶体化処理の後に急冷(焼入れ)があって、その後ということになりますが、溶体化処理という言葉の中に急冷が含まれていると認識されている場合が多いようです。

そして、その時効処理については、いくつかの種類があります。

ひとつは、「自然時効」と呼ばれるもので、質別記号ですとT4になります。これは、室温で安定した状態になるまで置いておくもので、例えば2014材は室温で96時間以上となります。

そして、強度を増すために多い熱処理のT6の場合には「人工時効処理」と呼ばれます。これは150~220℃ぐらいで数時間保持します。材質によって温度はそれぞれ最適な温度があります。

後は、T7という、いわゆる「過時効」と呼ばれるもので、7000系の合金のように強度をあまり低下させずに耐応力腐食割れや耐剥離腐食性を向上させる目的だったり、あるいは他の材質で強度を少し落とすために行う場合があります。

これらは、同じ材質であっても製品の目的によって熱処理の方法が変わってきます。

主な目的は機械的性質になりますが、そのために最適な温度で熱処理を行うことになります。

場合によっては、いくつかの温度条件で試作を行うことによって最適な熱処理方法を選択する場合もあります。

弊社では、1個でも熱処理を行うことも出来ますので、ご希望がございましたらご連絡をいただければ幸いです。