2025.05.28
規格外のアルミ熱処理について
アルミニウムの熱処理については、JISなどの規格があります。
例えば、鋳物のAC4Cは溶体化処理の温度は約525℃となっています。
「約」が付いているのは、元のアメリカの規格が「F」になっているため、それを日本の「℃」に変換するときに端数が出たからだと思います。
いずれにせよ、ぴったりの温度では無く、誤差があるので問題はありません。
溶体化処理については、保持時間は特に指定は無いようです。弊社では、今までの経験から決めていますが、熱処理をする前にお客様とお話をさせていただいています。
特に、焼鈍(焼きなまし)については一般的な規格よりも高温にしたり保持時間を伸ばすことで、さらに軟らかくなることがありますので、場合によっては少量の試験なども行う場合があります。
アルミ熱処理における、保持温度や保持時間については変更することも可能ですので、もしご要望があればご相談させていただければと思います。
どちらかというと、規格よりも硬くするのは難しいですが、軟らかくするのは可能と考えていただいて良いと思います。
その他、熱処理に関するご相談などがございましたら、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
よろしくお願い致します。
(記事作成:森)
2025.05.21
アルミ熱処理製品の配送について
2025.05.14
大型炉でのアルミニウム製品の熱処理について
弊社の熱処理炉の中で1番大きな炉は大型炉になります。
大型炉の有効寸法はW2,000×H1,500×L3,500mmになります。
T6・T4熱処理の際に使用する治具の有効寸法はW2,000×H1,100×L2,500mmでクレーンを使用する為、最大重量は1tまでとなります。T5熱処理の場合はクレーンを使用しない為、最大重量は2tまでとなります。
先日、L3,000mmのA6063材のパイプをT4熱処理させていただきました。弊社では、丸型炉でT6・T4熱処理した時の焼入れは約60秒以内としておりますが、大型炉での焼入れは約1分半~2分程かかってしまいます。
2000系や6000系のアルミニウム製品は焼入れのスピード(急冷)がとても大事です。焼入れに時間がかかってしまうと硬さが入りにくくなってしまいます。その為、大型炉でT6・T4熱処理を行う際は、焼入れに時間がかかってしまう為、製品の温度が出来るだけ下がらないように治具へのセット方法などを工夫しております。
弊社では、小さな製品から大物の製品まで様々な熱処理をさせていただいておりますので、アルミニウム製品の熱処理で何かございましたらいつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
(記事作成 堀越)
2025.05.07
内部監査と外部監査について
弊社ではISO9001とISO14001の認証を取得していますので、内部監査はそれぞれ毎年1回行っています。
外部監査については、お客様からのご依頼で行うことがあります。
多くの場合、お客様の方で独自のチェック項目があり、それについて採点を行って合否を行う形式が多いようです。
ISOの監査の場合には審査員が全体的なチェックを行って指摘事項をまとめて改善の要求があります。
お客様のチェックの場合には、項目ごとに改善の要求が出される場合があります。
ただ、通常はISOの要求事項と同様の場合が多いので特に問題になるようなことはありません。
また、お客様からチェックシートが送られてきて、それに沿って自主監査を行う場合もあります。
その時には採点も弊社で行います。2回目以降の監査の場合に、そのようなことが行われたりします。
弊社の場合には化学物質は使用していませんので、その項目は除外となります。
アルミニウムの熱処理についての専用の監査チェックシートではなく、汎用的なものが多いため、そのようなことがあります。
監査についてや、アルミニウムの熱処理についてのご質問などがございましたら、お気軽にご連絡をいただければと思います。
よろしくお願い致します。
(記事作成:森)